やみなべノート

たまに工作 twitter:@_tabane

タバスキーを探して

「タバスキーに会ってきた」

道の駅巡りをしている友人の投稿で知ったそのキャラクターは一瞬で私の心を奪っていった。

https://www.vill.tabayama.yamanashi.jp/syoukai/profile.html

山梨県丹波山(たばやま)村のマスコットキャラクター「タバスキー」とのこと。

 

私のハンドルネーム(たばね)と近いものを感じたことがきっかけではあるが、それを抜きにしてもビジュアルがいい。絵本ような簡素な輪郭に得体の知れない目、二重にも掛けられた設定。こんな逸材を今まで知らなかったなんて…

 

…!

この地域、村ぐるみでキャラクターを可愛がってる。

どうやら村のいたるところに存在しているらしい。これは実物を見に行かなきゃならない。

 

友人2名に同行をお願いしタバスキーの棲む村に遊びにいくことにした。

タバと名のつく者同士で写真を撮りたい、もはや身内ウケですらなく自身の満足のために人を巻き込んで行った旅行記です。

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丹波山村は東京の奥多摩町と隣接しているため都内からでも比較的気軽にアクセスできる。

とはいえしっかりとした山道を登っていくのでレジャーしにいくぞという空気は満点に味わえた。

追記:都心からのアクセスはそんなに気軽ではなさそうです。西多摩方面から車で向かったので麻痺してました……。

うねる山道でも路線バスは走行しており、ここに暮らしがあることを感じさせられる。学生時代に利用していた西東京バスがインディジョーンズのような岩肌のトンネルを果敢に抜けていく様子は感慨深かった。

 

小菅を経由して走ることおよそ1時間半、山を抜けて民家が見えてきた。

あ!

タバスキーーーーー!!

 

こっちも!色違い!?

丹波山村の全ての街灯の上にタバスキーが乗ってるそんなに村に根付いていることある!?熊本で絶え間なく発見したくまモンにも匹敵するくらいに村中に散りばめられている。

 

どうやら街の街灯のほとんどは黄色タバスキーが乗っていて、青とピンクのタバスキーの街灯も一本ずつあるらしい。青は村に入ってすぐの場所にあった。

これを設置しようと提案した人と許可をした人、設置した方々がいる村、アツい。

大胆なタバスキーもさることながらミントグリーンのボディもかわいい村のバス。村のキャッチコピー「山の山の手 丹波山村」はやや難解だが頭に残るリズム感がある。やまのやまのて…?

 

道の駅!看板が撮りやすい位置にあるの嬉しい!すぐ下の鹿肉バーガー暖簾にはさっそく鹿の角を生やされているタバスキーがおりキャラクターの奔放さを感じられる。

 

あらま〜〜〜〜

初っ端手作りのタバスキーに出会ってしまった。

店員さんや職員さんが描くキャラクターは愛おしい。公式のイラストを印刷して貼るほうが楽なはずなのに自分の手で一旦落とし込んで表現しようとする手間に愛を感じるのかもしれない。

 

この調子で道の駅には非常にたくさんのタバスキーが散りばめられていたのでたくさん紹介させていただきたい。GOGO!(撮影許可済)

道の駅スタンプラリーを収集している友人のブックをお借りした。山を見つめるタバスキーかわい

スタンプブック2023  ||  関東「道の駅」公式ホームページ

売店は手作りタバスキーの宝庫だった。のびのびとアレンジされている様子から店員さんがワイワイとポップを作ってるところまで想像できる。

 

木彫タバスキーを見つけたときは嬉しさから軽く悲鳴をあげた。

 

きっとタバスキーは使用ガイドラインやルールがゆるやかなのだろう。

もちろんガイドを定める事でブランディングが守られて成長するキャラクターもたくさんいるが、タバスキーにおいてはこのゆるやかさ故に親しみやすく各自の創作が賑わってるように見えた。二次創作が盛り上がるジャンルだ。

 

ここまで自由になれてすごい。

 

グッズも多くて嬉しい!聖地に来た甲斐がある。マスコット付きシャーペンやキーホルダーを購入した。

 

!?

「誰」

「バボちゃん?」

「バボちゃんかも」

木の加工には制限があるので形状はある程度仕方ないがこの大胆さには恐れ入ったね。

 

我が家の観光マグネットコレクション入りを果たしてた。

 

なんとゴミ袋までタバスキーらしい。流石に撮れないがごみ収集所にはタバスキーが積まれているようでよかった。ごみ袋の山を可愛いと思えるなんて予想もしてなかった。

他県のゴミ袋をグッズとして買ったの初めてで、どうすればいいかわからない。

 

道の駅から階段を下った所に温泉がある。今回は時間の関係などで入浴することはできなかったが売店だけでも見たく向かった。緑が鮮やかでいい場所!

なんか城っぽいものがある…?展望台…?

と思ったら長いローラー滑り台があるらしい。急に。

この看板の上部にも変形タバスキーがいるし、スーパーのサミットが所有する森があるし、私が喜ぶ要素が多すぎる。

 

金平糖のような蕾をつける花を見て大興奮。アメリシャクナゲカルミア)というらしい。花言葉は「野心」

 

温泉のロビーにはギャルのタバスキーがいらした。

友人によると季節ごとに衣装が変わっているらしく今は金太郎だった。仕事とかだけじゃできないこだわり、愛だよこれは。

温泉のロビーだけでもこれだけの自由タバスキーがいた。私のMVPは左下の蕎麦スキーかもしれない。手が器用だから。

受付の奥にスポンジスキーが飾ってあり、お客さんのいない時間に無理を言って前に出して撮影させていただいた。受付の方が一つスポンジを落とした際に小さい声で「タバちゃんが…」と言ってて嬉しかった。ありがとうございました。

 

丹波山村にはポイントカードがあり、物販などでポイントを貯めるとタバスキーグッズと交換できるらしい。1万円分使えばもらえる、次回には達成したい!!

交換できるぬいぐるみは黒と緑。どっちも基本色じゃないんかい

 

きっと脱衣所や浴場にもたくさんいたのかもしれない、この温泉施設にはテントサウナを貸し切って川辺に設置できるアウトドアサウナサービスもあるらしいので次回はそれをすると決めた。お金をもっと使わせて欲しい。

 

素晴らしい村だった。

知っていた事前情報と目的はタバスキーのフォトスポットと街灯くらいだったのにまさかこんなに職員さん方の愛を目の当たりにできるなんて思わなかった。嬉しい。

 

立ち並ぶタバスキー街灯に見送られて丹波山村を後にする。

タバスキー街灯が途切れた時、東京に帰ってしまうのかとやや寂しい気持ちを抱えながら車を走らせた。

「ごめんね、僕はここまでしかついていけないんだ」

 

あまりにも二次創作が繁盛している村の空気につられつい帰りの車内でタバスキーの創作で盛り上がったのだった。「タバスキーは東京の街灯に当たると溶けてしまう」という独自の設定まで作られた。心の広い方向け創作だ。

東京に入った瞬間タバスキーは姿を消し、LEDのド明るい街灯に変わった様子があまりにも東京すぎて笑ってしまった。創作で描かれる冷たい街すぎる。

 

 

丹波山村楽しかったな。沢山盛り上がってもっとタバスキーのグッズとかお土産のクッキーとかにも進出して欲しい。次こそ滑り台も滑りたいし温泉にも入りたいしピンクの街灯も見たいしお祭りにいるらしい着ぐるみも見てみたい!

みなさまにも奥多摩などに行く機会があれば少し足を伸ばしてぜひタバスキーに会って欲しい。愛と創作があるから。

 

丹のポーズ

www.vill.tabayama.yamanashi.jp